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Sophiee Winkler
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2007年6月生まれ。Sexy Blonde Girls のLeader やってます。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。モットーは「可愛くてセクシー」。
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2015年07月24日

歌詞雑感(3) 駅

歌詞雑感(3) 駅

 「駅」は竹内まりやの名曲です。当然作詞作曲とも彼女です。でも、この曲は最初は中森明菜のアルバム「クリムゾン」用に提供されたものです。メジャーコードの曲ばかり書いていた竹内さんが、マイナーコードの曲を作って、これは明菜に合うだろうということで提供したのです。明菜は21歳でした。

 この明菜の歌唱を山下達郎が気に入らなくて、竹内まりやを説得してセルフカバーさせて翌年アルバムを出してしまいました。歌の「解釈ができていない。」ということでした。わざわざライナーノーツで明菜をけなしたのは同じプロとしては戴けませんね。直後にセルフカバーしたでけで十分批判になっているのですから。それに竹内まりや自身は文句は言っていないのです。「自分では唄いたくなかったので明菜さんに唄ってもらった。彼女がいなければできていない曲だった。」と語っています。」

 結論として歌唱の出来映えは明らかに竹内まりやが上でした。もし、山下達郎が「自分の妻のように歌え」と注文をつけて、明菜がそれに従っていたらきっと満足のいくヒット曲になってシングルカットされていたでしょう。でも、明菜は多くのアルバム候補曲の一つとしてしか時間は割けなかったし、何よりもこの詩の心境がわかるほどの心の余裕は持っていませんでした。実際には初めての恋の真っ只中にいたので、「追憶」を悲しむがごとく楽しむという本当の大人の感情は経験していなかったということでしょう。だから普通に悲しい歌として唄ってしまいました。

 この他に歌詞の意味として、

 今になってあなたの気持ち
 初めてわかるの痛いほど
 私だけ愛してたことも

という箇所で、(1)あなたが愛していたのは私だけだった のか、(2) 愛していたのは私だけの片思いだった のか
について論争があり、更に、まりやの解釈が(1)で、明菜が誤って(2)の解釈で唄っているというコジ付けみたいな批判があります。歌詞を素直に読めば(1)です。明菜もそう考えていたはずですが、歌は世に送りだされてしまえば唄う人が好きに解釈すればいいのであって、(1)でも(2)でも関係ないでしょう。山下達郎が激怒した「解釈」とはそんなポイントではありません。

 以上とは別に私はこの素晴らしい歌について気になっている点があります。歌詞の前半はいいのですが、その後が徐々にシンガーソングライター独特の「散文調」になってきて、語尾に「のね」、「のに」、「せずに」、「ことも」といった「充填材」みたいな語句が付加されています。これがこのポエティックな曲調とマッチしていません。また、1番と2番の間の間奏が不十分で、切れ目が分かりづらくなっています。

 明菜が竹内まりやに1回唄ってもらったのを聴いてから自分で解釈すればよかったと思います。まあ、あり得ないことですが、「変人」がおまけに付いていたので注意すべきだったかも。あるいは初めからシングルにするためによく研究していれば、明菜の新境地を開く代表曲になり得ていたのに、とても残念です。アルバムのプロデューサーも「変人対策」の余裕がなかったんでしょうね。

https://www.youtube.com/watch?v=TPmel4EGQa0&list=PL484016073339887A
 

 

Posted by Sophiee Winkler at 16:07│Comments(0)
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