2021年05月21日
アバター製作(118) ばるぼら
日本が産んだ天才の一人、手塚治虫先生の漫画に「ばるぼら」という作品があります。「ばるぼら」という名のフーテン女性を駅で拾った変態作家の物語です。「ばるぼら」は飲んだくれで、酔うとすぐ裸になってしまう結構な性癖の持ち主。突然いなくなるが、またフラット帰ってくるというチャランポランな生活を続けています。
でも、その正体は美の女神「ミューズ」が変身したもので、男のイマジネーションを大いに刺激して、作品はヒット続き。セクシーなドタバタ劇が繰り返されるのですが、行き違いから「ばるぼら」は死んでしまいます。死んでも意識がなくなるだけで、体は腐らず、温かいまま。
この物語を読んで私はなんだかとても切なくなってしまい、「ばるぼら」がとても可愛らしく、愛おしくなってしまいました。その夜はよく眠れなかった。
で、普段の私であれば早速「ばるぼら」に似たアバターを作るのですが、なんとすでに私は何年も前に「ばるぼら」を作っていたのです。それが、これ。とてもよく似ています。
ということで、今回は何の苦しみもなく、思う通りのアバターに出会え、大満足。手塚治虫先生の女性はサラッと簡単そうに描いているのに、体の線が美しく、また上品です。まさに、練達というか、名人芸というか、右に出るものがないですね。セクシーな女性を主人公とする彼の漫画は少くなくないのですが、やはり内容的にTVでお茶の間には流せず、一般には知られていないようです。
どんな美女でも、現実世界の美女はそれなりの「魂胆」とともに生きています。この男をモノにして安定した生活を手に入れようとか、地位や名誉を得ようとか、有名になろうとか、何か企んでいるわけです。でも「ばるぼら」はそんなことお構いなし。その時気に入ったことをして、何も後悔しない。男に恋して、わが身を捧げようという殊勝さも、所有欲もない。常にマイペース。何者も縛らず、何者にも縛られない。そういう女こそ男を破滅的に惹きつけるものなんですね。
Posted by Sophiee Winkler at 22:06│Comments(0)
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